レディー・ガガ主演の「アリー/スター誕生」は田舎の売れない女性シンガーがスターに駆け上がっていくド王道のラブストーリーです。
圧巻の音楽としっかり描かれた恋愛描写でずーっと引き込まれっぱなしになります。
素晴らしい楽曲に綺麗な映像、しかも主人公が美系シンガーレディー・ガガ、超二枚目俳優ブラッドリー・クーパーという外れないセッティング。そんな音楽映画の傑作と「ラストに込められた嘘とは?」ネタバレ一切なしでご紹介します。
レディー/ガガ主演の音楽映画「アリー/スター誕生」はなぜこんなにも愛されるのか?アリーのついた最後の嘘とは何だったのか?ネタバレなしでご紹介します
作品名 | アリー/スター誕生 |
監督 | ブラッドリー・クーパー |
公開日 | 2018年12月21日 |
上映時間 | 135分 |
キャスト | ブラッドリー・クーパー レディー・ガガ アンドリュー・ダイス・クレイ デイブ・シャペル サム・エリオット 他 |
「アリー/ スター誕生」はどのような映画なの?
世界的に有名なカントリーシンガーのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)が立ち寄ったバーでアリー(レディー・ガガ)に出会いその歌唱力に惹かれます。
ジャクソンはアリーを自分のステージに呼んで戸惑うアリーを歌わせます。ここからアリーはとんとん拍子に成功しトップスターとなりますが、裏腹に病気に蝕まれ堕ちていくジャックと様々な苦境に陥っていきます。
超二枚面のブラッドリー・クーパーと、インパクトある美所のレディー・ガガとの恋愛を描く作品でもあり、美しいシーンはそれだけで画になりますし、きれいな楽曲とマッチして見事に映えます。
超王道のシンデレラストーリーを見慣れた感なしに作り上げたのは、ブラッドリークーパーの監督としての手腕と、やはりレディーガガの歌唱力でしょう。
出会いと才能の開花、シンガーとしての葛藤、栄光と成功と苦悩、レディーガガとブラッドリークーパーがダレることなくライブのような躍動感と大げさ抜きの圧巻の感動で一気に魅せてくれます。
東日本大震災では、日本に対する想いをを涙を流して語ってくれていたレディー・ガガ。そんな彼女は並々ならぬ親日家なのですが、もはや「そんなことはどちらでもいい!」くらい心に響きます。
●大迫力のライブシーンは圧巻。
●ドラマチックなストーリーに名曲が出揃う。ブラッドリー・クーパー監督最高。
最後の嘘とは
終盤、アリーは「彼についたウソが何度も何度も頭の中で繰り返してしまう。」彼は自分のせいで、いなくなってしまったと思い詰めるんです。
ジャックにとって、自分がアリーの負担になってしまうことでさらに体調悪化を進めてしまいます。しかしアリーを成功させたいし、大成功していく彼女をみていても考え込こみおい込んでしまい、施設生活が終わろうとするジャックに家に戻れそうか?と尋ねても、ほかに行くところがあるわけでもないのに何故そんなことを言うのか?とおもってしまいました。
でも笑顔の素敵なジャックは笑っても本心を表に出さないんですね。
世界的に大成功を収めていたアリーとマネージャーはジャックについて意見を対立させていたんです。自分がスターになってのはジャックがいたから、なのでジャックとツアーを一緒にまわり、彼と歌えばファンは喜ぶし、ジャックの立ち直りにも繋がるとアリーは思いました。しかし、マネージャーはこれに猛反対。そのため、マネージャーはアリーに内緒で彼に会い、アリーのことを思うなら別れるように告げます。
しかしアリーはジャックと一緒に回れなくなったことを、「ツアーは中止になった。」と告げてしまいます。「好調なアルバムを追加でつくることになった」とも伝えます。
この2つのことでジャックはアリーの負担であることに自分を追い詰めてしまいました。父親の病気、自分のアルコール中毒や難聴といった病がさらに追い詰めます。
一人の大スター誕生に突き刺さる深い人間模様を、5回目のリメイクでも更に感動的な作品に作り上げられた理由の一つがここにあるのかもしれません。
レディーガガの凄さ
劇中の楽曲はロックから、カントリー、ポップまで非常に聴きごたえがあります。
選曲と楽曲にはもちろんレディーガガも携わり、納得の主演女優賞。役から抜けるのに1年以上かかったそうです。
サウンドトラックは全米のアルバムチャートで3周連続1位をキープ、全世界83か国のiTuneでもなんと1位という世界的にも驚異的な人気となりました。
音楽面だけでなく、レディーガガの演技も世界中の評論家から高い評価を受けました。
ジャックに見いだされ、葛藤しながら成功していくアリーはレディーガガにハマリすぎです。劇中の要所要所の楽曲がミュージカル映画ほどでなく、またガガやクーパーのワンマンショーでもなく。実に感動的なんです。
ブラッドリークーパーの上手さ
監督もこなしたブラッドリークーパー。アメリカンスナイパーで年の差45歳の盟友クリントイーストウッドにその俳優としてのキャリアと実力に太鼓判を押された若き名優です。とにかく圧巻の演技。憂いと哀愁と男気と哀しさと。栄光のさなかに闘病を続けながら全米を歌い歩くアーティストを演じきっています。
ジェントルメン的2枚目なのにきっちりコメディー演技もできて「ハングオーバー」で大ブレイク。「特攻野郎Aチーム」ではとにかく美人を口説きまくる女ったらしを演じ「世界にひとつのプレイブック」でアカデミー賞主演男優賞、ゴールデングローブ賞ノミネート。
今作「アリースター誕生」でアカデミー賞、作品賞、主演男優賞、脚色賞ノミネート。ゴールデングローブ賞で監督賞、主演男優賞ノミネート。英国アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞、主演男優賞ノミネート、作品賞受賞と、まあ凄いです。
ちなみに「どのような映画なの?」でも触れましたが、歌も物凄くうまいです。今作アリースター誕生はもちろん吹き替えなしでギター弾きながら歌ってます。女性にはもちろん、男も惚れます。
まとめ
今作は歌手にあこがれる女性の成功と苦悩をドラマチックに描きました。
過去作品からリメイクを繰り返しそのたびに高い評価を受けています。
レディー・ガガ主演の今作はブラッドリークーパーが、明友クリントイーストウッドから監督を譲り受けた熱量ある傑作になりました。カッコよさ半端ない今作は音楽も超一品。
人々を魅了する「歌」を全面に出し、恋愛と、家族愛とエンターテイメントの世界を力強く描いた名作です。映画ってこういうこともできるんだ。いや映画だからこそ可能にした感動を、是非味わいつくしてください。
コメント